障害福祉サービス事業所様に置いて取組みが必要な4月からの加算、処遇改善、賃上げ補助金やその他について
こんにちは。行政書士浅井事務所の浅井順と申します。
本日は障害福祉サービス事業所様に置いて取組みが必要な4月からの加算、処遇改善、賃上げ補助金やその他についてご案内いたします。
1.4月からの加算の体制届、処遇改善計画書について
毎年4月からの加算体制届、処遇改善計画書の提出は4月中旬頃の提出期限となりますが、指定権者からのご案内や様式の公表が提出期限間近になってから公表される傾向にあります。そのため、それから準備をすると申請に間に合わなくなる可能性があるため、現時点から準備をされることをお勧めいたします。
昨年度の加算体制届や処遇改善計画書をご確認いただき、4月以降に取れる加算について前年度の集計が必要なものは集計など行った上で、どの加算をとるのか、区分に変更がないか、減算になるものなどはないのか等前年度の様式で素案作りを進めることをお勧めいたします。
処遇改善計画書も前年度の内容を参考に、前年度の国保連からの支給金額を集計し、どれぐらいの平均売上になるかの算定や前年度の賃金総額などの入力欄があるので、こちらも集計をしておき、計画書の内容に変更がないか、職場環境要件など取り組み内容に変更がないか等こちらも前年度の計画書を使用して、今年度の計画書の素案作りを進めることをお勧めいたします。
上記加算を検討する上で、本年度の報酬改定内容も確認しておくことをお勧めします。
以下4点が大きな変更部分になります。
- 処遇改善加算の拡充
- 就労移行支援体制加算の見直し
- 就労継続支援B型の基本報酬区分の基準の見直し
- 令和8年6月1日以降に新規指定された事業所への応急的な報酬単価の特例
以下は本年度の報酬改定についての厚生労働省資料です。参考資料としてご紹介します。
【参考】厚生労働省 令和8年度障害福祉サービス等報酬改定の概要
2.処遇改善について
処遇改善については上記をふまえて集計をしておいたら、7月に実績報告書の提出が必要となりますので、前年度にもらった処遇改善加算額の集計、今年度改善をした賃金が以前額などの集計も進めておき、改善額が加算額を上回っているのかの確認も進めておくことをお勧めいたします。
3.賃上げ、処遇改善緊急支援事業補助金について
処遇改善と別枠で賃上げを行うための補助金です。
以下簡易版としてまとめました。
1. 事業の趣旨
本補助金は、障害福祉サービス事業所等の人材確保・流出防止のため、処遇改善を前倒しで実施するための緊急的な支援策です。
令和8年度報酬改定を待たずに、賃上げ等を実施する事業所を対象に補助金を交付します。
2. 対象となる事業所(共通)
対象となるのは以下のいずれにも該当する障害福祉関連事業所です。
※ 基準月は原則として令和7年12月。(ただし申請時に令和8年度中に要件実施を誓約すると、基準月に満たしていなくても要件ありとみなす取扱いあり)
対象事業所(共通)
• 福祉・介護職員等処遇改善加算を取得済み/取得見込み(令和8年度中)の事業所
• 以下の相談支援系サービスについては、処遇改善加算取得事業者に準ずる要件を満たす事業所
o 計画相談支援
o 地域移行支援
o 地域定着支援
o 障害児相談支援
※ ただし令和8年4月以降に新規開設された事業所や休止・廃止予定の事業所は対象外。
3.処遇改善Ⅰ/Ⅱを算定している事業所向け要件
処遇改善加算Ⅰ(Ⅰ)/Ⅱ(Ⅱ)の事業所が本補助金を申請する場合の要件は以下の通りです:
【基本要件】
• 基準月に 処遇改善加算Ⅰ・Ⅱを算定 していること。
※ 算定していない場合でも、申請時に令和8年度中に算定することを誓約すれば、基準月から算定済みとみなされます。
【加算別の要件(Ⅰ/Ⅱ)】
処遇改善Ⅰ・Ⅱを算定する事業所は、以下のいずれかの要件を満たす必要あり:
① 賃金改善要件
• 職員のうち経験・技能のある障害福祉人材が、賃金改善後の年額見込が 460万円以上 になること
(処遇改善加算による改善含む。ただし既に改善前から年460万円以上の者は除外)
• ※ 基準月で未達でも、申請時に 令和8年度中に実施する誓約 があれば満たしていると扱う
または
② 職場環境等要件
• 職場環境等要件の取組を14以上実施 していること
• ※ 基準月で未達でも、申請時に令和8年度中に実施する誓約があれば満たしていると扱う
※要件②の「職場環境等要件の取組14以上」とは、「入職促進」「両立支援」「やりがい・働きがい醸成」「健康管理」等の複数項目に跨る取組の実施数に基づき評価されます。
4.相談支援系(計画相談・地域移行・地域定着・障害児相談支援)向け要件
相談支援系の申請要件(処遇改善加算準ずる)
• 次の全てを満たすこと
① 職員の任用・賃金体系等の規程整備
o 任用条件・賃金体系が就業規則または内規等で文書化されていること
o 全職員に周知されていること
② 研修・資質向上の取組の計画策定と実施
o 職員の研修計画が策定され、研修機会の確保・実施があること
③ 職場環境等要件の一定基準を満たす取組
o 「入職促進」「資質向上支援」「職場環境改善」の項目ごとに要件を満たす取組を実施していること
※ 上記全てを満たす必要あり。
※ 令和8年度中に実施する誓約があれば、申請時点で満たしているものとして扱われます。
5.補助額・対象経費の概要
補助額の算出
• 補助額は基準月(原則令和7年12月)の障害福祉サービス等総報酬 × 交付率で算出されます。
補助対象経費
• 障害福祉従事者に対する賃金の改善を新規に実施することが必要です。
• 対象となる賃金は基本給・手当・賞与など補助対象として明確にした項目が対象です。
6.申請・報告の流れ(おおまか)
| フェーズ | 期間例 |
| 計画書申請 | 令和8年2月下旬 ~ 3月上旬(基準月12月のみ事業所) |
| 承認通知 | 3月末頃 |
| 補助金交付 | 4月末頃 |
| 実績報告書提出 | 8月~9月 |
※ 12月以外基準月事業所含む法人は別申請期間(令和8年4月中旬~5月上旬予定)。
【チェックリスト(簡易版)】
処遇改善Ⅰ・Ⅱ 事業所
☑基準月に処遇改善加算Ⅰ/Ⅱを算定中、または令和8年度中算定見込みを誓約
☑460万円年収要件 or 職場環境取組14以上 を満たしている/誓約可能
☑賃金改善を実施する計画・根拠資料を準備
☑計画書の提出期限・様式を確認
相談支援系
☑任用・賃金体系の規程整備(就業規則・内規)
☑研修計画・実施記録
☑職場環境等要件の対応の証拠資料
☑令和8年度中の実施誓約書類(必要な場合)
処遇改善加算Ⅰ又はⅡを算定できていれば、令和7年12月の国保連からの支給金額の入力と、要件としては460万円以上の年給与総額の従業員の配置かその誓約、職場環境要件の入力ができれば補助金を受けることができますので、職場環境要件としてどの項目を選ぶか等ご準備を進めることをお勧めいたします。
福祉・介護職員等処遇改善加算 Ⅲ・Ⅳ:以下の区分ごとにそれぞれ1つ以上(生産性向上は2つ以上)+全体から8
福祉・介護職員等処遇改善加算 Ⅰ・Ⅱ:以下の区分ごとにそれぞれ2つ以上(生産性向上は3つ以上うち⑱は必須)+全体から14

参考:厚生労働省:令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について p5
4.GビズIDについて
GビズIDは、デジタル庁が運用する法人・個人事業主向けの共通認証システムです。
1つのIDで複数の行政手続きにログインできる仕組みです。
- 補助金申請
- 許認可申請、変更届等
- 電子申請システム(e-Gov等)
今後は「GビズIDでログインして提出」が主流になる可能性はかなり高いです。
介護保険事業などではすでにGビズIDからの申請に切り替わってきております。
GビズIDは、デジタル庁が運用する法人・個人事業主向けの共通認証システムです。
1つのIDで複数の行政手続きにログインできる仕組みですね。
主な利用先
・補助金申請
・社会保険手続き
・一部の許認可申請
・電子申請システム(e-Gov等)
1. 障害福祉サービスの申請はどうなる?
現状は自治体ごとにバラバラです。
今のところ
• 指定申請や変更届は紙+メール提出が中心
• 一部自治体は独自電子申請システム
• 国の共通基盤化はまだ過渡期
ただし流れとしては明確で、
今後の方向性
✔ 電子申請へ一本化
✔ マイページ化(法人ごとの管理画面)
✔ 書類のPDF添付+電子署名
✔ 補助金・処遇改善・情報公表と連動
という「オンライン完結型」に向かっています。
特に
• 障害福祉サービス等情報公表制度
• 処遇改善計画・実績報告
• 経営情報の報告
などは電子化が進んでいますよね。
今後は「GビズIDでログインして提出」が主流になる可能性はかなり高いです。
2. 事業所にとってどう変わる?
① 代表者管理が原則になる
GビズIDプライムは代表者名義。
つまり「法人のログイン権限管理」が重要になります。
② 提出履歴が残る
提出日・修正履歴がデータで残るため「出した・出していない」が明確になります。
→ 運営指導での確認がしやすくなる反面、提出漏れも即分かる時代になります。
③ 形式不備はその場で差戻し
紙と違い、システム上でエラーになります。
3. 主な種類
① GビズIDプライム(代表者アカウント)
② GビズIDメンバー(職員用アカウント)
※原則として、法人代表者がプライムを取得します。
4. 取得しておくべきこと(実務ポイント)
① 代表者名義でGビズIDプライムを取得する
② メールアドレス・法人情報を正確に登録する
③ 事務担当者用にメンバーIDを発行する
④ ID・パスワード管理体制を整備する
⑤ 登記簿情報と法人情報が一致しているか確認する
5. 取得の流れ(概要)
・オンライン申請
・法人確認書類の提出
・審査後、利用開始(通常2〜3週間程度)
6. 今後の対応について
電子申請化の流れは今後さらに進むことが想定されます。早めに取得し、内部で運用ルールを整備しておくことを推奨いたします。
※取得方法の詳細はGビズID公式サイトをご確認ください。
GビズID | Home
※取得・運用体制整備についてご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。
また、以下「こども性暴力防止法」が今年の12月から施行されますが、こどもをお預かりする学校や児童通所事業所(放デイ等)は4月までにGビズIDの取得を求めております。
参考:こども家庭庁:こども性暴力防止法(学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律)
上記の理由により、GビズIDをまだ取得されていない法人様においては、取得をお願いします。
※こちらは当事務所の今後の業務のお話になるのですが、今後は上記の通り、GビズIDを使用し、法人様から簡単にいろいろなことが申請できる方向に進んでいきます。
そのため、当事務所では申請の代行業務ではなく、GビズIDなどの電子申請を法人様が活用し、補助金や申請を効率的に有効活用していくことを支援したり、法人様と一緒に考えていくことを今後の方針として考えております。
5.情報公表制度
基本情報・運営情報などの情報公表が必要です。まだ取り組んでいない場合には、3月末までにワムネットからログインして申請を行いましょう。経営状況の見える化は、直近の決算については3月末までに申請、4月以降は決算月から3か月以内に毎年申請がワムネットから送信して申請が必要です。こちらも必ず行うようにしましょう。
参考:厚生労働省:「障害福祉サービス等事業者における経営情報の見える化」に係る都道府県等・障害福祉サービス等事業者向け説明会
6.年間で取り組みが必要な委員会、研修、訓練等について
年間で取組必要な内容をまとめましたので、参考にして頂けたら幸いです。
取り組みが足らないと減算になる可能性もありますので、必ず取り組んでいただくようお願いします。


以上、ご参考になりましたら幸いです。
最後までのお読みいただき、本当にありがとうございました。
今回の内容が少しでも事業所運営に役立ちましたら幸いです。
今日も一日皆様にとって素晴らしい日となりますように。

行政書士浅井事務所